日々の気づきノートです。

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過去に読んだ本で気に入ったテクストのアンソロジーです。

「勇気の名言集 第2巻」が出版されました。

勇気の名言集 第2巻
今宿 葦
2022-02-14

里山再生

2020年をふり返って

人類が新型コロナウィルスに翻弄された1年が終わろうとしている。あっという間の1年だったというのは今年に限ったことでもない。
私の生活は、コロナ以前も世間から距離を取っていたので、影響は普通と比べて小さかったのだろうが、それにしてもコロナ禍のおかげで近年になく気づきが多く学ぶことの多かった1年だったと思う。

振り返ってみると、コロナのおかげで自分自身と向き合い、自分の生き方への問いかけることが多かった。私は、この新型コロナウィルスとは自然(あるいは神)の啓示であるように思う。

以下、いくつかの気づきを書き留めておきます。

  1. 国際的鎖国状態
    パンデミックによって国境は閉鎖され、国内でも移動が制限され地域で生活することが多くなった。
    アメリカに駐在中の次女夫婦は3月に一時帰国の予定だったがキャンセル。妻も9月に次女にところへ訪問する予定だったがそれもキャンセルとなった。
    国内の旅行も制限されたので、春以降は近場の山々を歩いた。近い所に魅力のある自然があることを再発見することができた。

  2. 自動車の運転を卒業
    のちに2020年は、新自由主義とそれにともなうグローバリズムによる地球環境の破壊が極限に至った年と、その反動としてのコロナ禍の発生と定義づけられる年となるだろう。
    そんな中、資本主義の弊害に関する情報をたくさん学んだ。グレタさんやホセ・ムヒカさんも含まれるが、その中で宇沢弘文先生の思想に再会した。「自動車の社会的費用」を40年ぶりくらいに読み直し。
    現代の自動車社会が環境や市民生活に与える影響を再認識したのと12月半ばにちょっとした事故があったことがきっかけとなり、自動車の運転を止めた。
    深く考えてみると私は、初めから自動車には縁のない人間だったことに気づき行動を変えることができて良かったと思う。

  3. 酒を止める
    10月に発泡酒類の税率が変わったことで、酒税について勉強してみたら、日本の酒税は逆進的であることを初めて知った。消費税という逆進税制を進める政府や自民党にも困ったものだが(これも資本主義者たちが政治を動かして格差を広げているのだが)ビール類に関するものも同様であることを知った。
    飲酒に関して私は40代までは毎日晩酌をしていたが、50代半ばから健康情報から飲酒と睡眠の質の問題を知ってから、平日の飲酒をやめ週末の2日だけ飲むようにした。そうすると睡眠の質が目に見えて向上した。
    さらに今年の酒税改正によりビールを止めたが、特に苦にもならないのでついでに日本酒もやめてみたら、食事の味がより美味しく感じられるようになったのでこれもやめた。
    お祝いとか特別の機会があるときには飲んでいるが、その時も特別にお酒類が美味しいと思うことがない。量も日本酒の燗で1合半で十分である。
    よく、お酒が料理を美味しくするというが、逆で料理がお酒を美味しく飲めるというのが正しいのだろう。
    そういえば谷口雅春さんは、「酒タバコは良心を眠らせる」と言ったがその通りだと思う。

  4. 里山再生
    山歩きをしていると山の荒廃が目につく。コロナ禍が広がる前の1月中旬、山歩きの途中に義父が開墾していた里山を訪問した。背丈以上の笹薮が茂り、踏み込むのも難しいありさまだった。
    特に目的があるわけでもないが、義父が心をかけていた土地なのでとりあえず、笹薮の刈り取りを始めた。
    一年間通ってみて樹が大きくなりすぎて夏には日当たりがほとんどないことが分かった。義父は果樹を栽培したかったらしいが、夏の日照がなければ無理だ。
    しかし、その里山には、山桜があり新緑があり秋には黄葉があるという魅力をもつ。たまに訪れて、しばし憩いの時間を過すのもいいなと思っている。
    帰りには檀特山に登るのも楽しみだ。

  5. 人間の再生能力と医療
    最近のことだが、朝起きると顔が腫れていた。寒い時期なのに何か虫にで刺されたのだろうか、原因は定かではないが次の日には右目が塞がり左目もかなり塞がってきた。私は、日頃から谷口雅春さんの「生命の実相」を信じているので一向平気だったが、周りの妻やら母がやかましく医者へ行くように命令する。素晴らしい教えも信じるのは可能だが他人に教えることは難しい。
    そうして放っておくと数日で今まで何もなかったような状態に戻った。
    ヒトがケガや病気で本来の状態から外れるとき、それを修復するという機能は人間にはない。どんなに医療が発達しても自分を治すのは自分に与えられた神であり仏性である。
    それを信じないでうっかり医療が人間を治すと勘違いすると、本来の人間の機能が果たせなくなり症状は長期化あるいは難病化する。
    今年は一回もカゼをひかなかったのでこの消息に気づかなかったが年末になってようやく気づくことができた。
    病を得ることはこうした消息に気づくありがたい機会なのです。

こうして一年をふり返ってみると、いろんな問題(コロナ、事故、病…)が起こり、それの意味に気づくことが人生そのものである、ということが分かった。
たしかに人間は生きているだけで恩寵であり、感謝すべきことがわかった一年であったことに気づいたのでした。

初夏の里山

太子の里山も4月2日から2ケ月行っていない。



特に用事はなかったものの6月4日(木)に様子を見に行ってきた。

自宅を自転車で11時頃に出発。天神下の11時45分頃到着。慣れてきたせいか、山田峠でも息が切れないようになってきた。

天神さんにお参りして里山の入口に立って樹々の葉が茂り里山があまりの暗いことに驚いた。

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笹も茂って道も分からない位になっている。
現時点で土地活用の計画もないが笹が茂り過ぎると道がなくなってしまうので簡単に草刈りする。

笹を刈っていると藪の中でゴソゴソ音がして、見るとヘビです。さらに注意をこらすと30㌢ほどの鮮やかな色のマムシがノロノロ逃げていきます。
気づかずに手を出したりしたらえらいことでした。

半時間ほどの作業で道は確保したが、義父の植えた木々の生育状況は良くない。やはり日当たりが悪いのだ。

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いろいろと果樹を植えようと思っていたが、ちょっと方針変更の必要がありあそうだ。

義父の設置した水タンクもボウフラが涌いていないか心配していたが、ヘドロになっていて、蚊も興味を示さないようだ。

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空を見上げると青空が見えてそこそこの光は入るのだが…

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大分暑くなってきたので低山ハイキングもそろそろ打ち上げの時期、春夏期シーズン最後のハイキングに出かける。

檀特山も新緑の季節は終わり、初夏の風情です。

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登山口で「スズメバチ・マムシに注意」との掲示。なるほどこの山は自然豊かなんだと、あらためて思う。

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一番長いコースである狐塚経由を選択する。

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歩いていると、エンジンの音がして、私と同年配の男性が草刈をしている。登山口のある矢田部地区の人でボランティアだというので「いい道ですね、有難うございます」とか言ってみるが、話が続かない。人づきあいの苦手な人が一人でボランティアするというのも良い話のような気がする。

登り始めて数分で狐塚に到着。かつて義父と来たときには見晴らしが良かったが、樹々が茂って展望はイマイチ。

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登り始めて十数分で頂上到着。天気は良いのだが、霞んでいるので展望は良くない。

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先着の熟年男性2人が展望台の影で昼食中。大きな声で挨拶したが、返事が返ってこない。何か本人にとっては重要な話をしていたようで気づかなかったか。

西の展望。

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登山口に戻り、借りていた杖を返す。

檀特山の紹介看板を見ていると「感動岩」というのが登山口のあたりにあるということに気づいた。

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他の項目は大体知っていたが、感動岩というのは初めてのような気がしたので探すと、看板の目の前。いつも目にしていた岩です。

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奈良時代に長谷寺を開いた徳道上人の偉業鴻恩に感じ岩が動いたという。

徳道上人は、太子町矢田部の出身で、長谷寺の開基だが、西国三十三ヶ寺の選定者としても有名な人です。花山法王、書写山延暦寺の性空上人の再興など播磨地方の有名な逸話です。



義父は、郷土に誇りをもち、孫たちや学校に出向いて郷土の歴史を説明していた。そんなことを思い出しながら、義父は幸せな人生だったと思いながら、初夏の里山を後にしました。

寒肥と地籍確認(里山再生)

里山再生プロジェクトの活動は週1で行うつもりでやっている。
ただ天候の関係で先週は一回も行けなかった。その前の週は2月24日(木)に行きました。
木曜日は妻がコーラスの練習日ですが、新型ウィルス問題でそのこの週から休止になった。妻はさっそく別のプログラムがスタートさせており、友人と夏に尾瀬行きを計画しており、この日は第一回目の作戦会議です。

一人で10時のお茶を楽しみ10時15分に自宅を出発。今回は寒肥をやりたいので鶏糞とトンガを自転車に積んで出かける。

11時過ぎに天神下に到着。

トンガを見ると自転車のゴムベルトが外れかけている。

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あまりにもゴムベルトが長すぎるので全部を使おうとすると強く締めることができないので緩みやすいようです。帰りは改善しようと思う。

珍しく下から上に登ろうとしているおじさんが来られたので檀特山に登るのですか、と聞いたら少し上の梅がよく咲いているので見に行くという。
ここに通いだしてから人に会うのも初めてだ。

天神さんにお参りし、里山についてさっそくトンガでウメの根本を掘り、施肥する。

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小さなキンカンにも施肥してやる。

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義父が植えたらしい果樹はウメ、キンカン、ビワがそれぞれ2,3本なのですが、やはり山で施肥しようとすると、穴を大きく掘るので半分くらい施肥したところで肥料がなくなってしまった。いつも庭や鉢への施肥に使う肥料の量から予測して持ってきたが、やはり山だと掘る穴も大きくなり肥料もそれだけたくさん必要になります。まあ、次回来た時にやればいいので今回はこれぐらいにして、と思った。

そうしていると、また義父の遺した廃棄物を発見。

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除草剤です。けっこう大きな容器です。わりにやることが大胆な人なので全部撒いたのかもしれません。そういえば、雑草といってもここに生えていたのは笹がほとんどだったのでよほど除草剤が効いているのでしょう。これも環境破壊ですが、双子葉植物の下草が生えてくるようにしたいものです。

この日は1時間半ほど作業するつもりだったので、時間が余るので前回確認した土地の区画を明確にすることにしました。

西側の山は恐らく持ち主なしの鎮守の森で、北の弟さんとの境界が鎮守の北の端と想定して西側を見ると、細い径のようなスペースが認められます。そこでそこを境界と想定して明確化するために草刈しました。ここでは笹と細い木が生えていました。

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境界の径完成。鎮守の森の北側の所有者不明の土地の境界にある人工物の裏に出ることができます。

道の途中で発見した大きなクヌギの木。

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樹液の出ている場所もあり、カブトムシやクワガタが出るかもしれません。1歳のHIRO君が大きくなったら連れてきてやったら喜ぶかもしれません。

除草剤の容器とその他の廃棄物は持って帰って粗大ゴミに出すことにする。

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天神さんにあいさつして山を下り、トンガを自転車にくくりつける。
最初にバンドを荷台に巻いておいて適当な長さで固定する。

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帰る前に、来た時に会ったおじさんの言っていた梅の木を見に行く。

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梅は登山口のちょっと下あたりの山に咲いている。この山では数少ない梅の木である。

帰り道で、小さな交差点を通過した時、チャリンと音がしたのでトンガのクサビが落ちたな、と気づいた。

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ちょっと緩くなっているのでさもありなんなのだが、たくさんの車が走って騒がしい道でこれに気づいたということは里山通いで感覚が研ぎ澄まされてきたのだなあ、と自賛した。
週に一回でも自然に入ることは人間に野生を取り戻してくれるのだと思った。

里山探検

里山再生プロジェクトの活動は日曜日に行くことにしているが、今週は天気予報で日曜日が悪い予想だったので天気の良かった木曜日、2月20日に行きました。
10時のお茶の後、自宅を自転車で出発、太子町の里山に向います。

今回も笹の伐り取りですが、おおよそ終了したので、義父の山林の周りを探検してみました。
義父の土地の北側は義父の弟さんの土地と妻から聞いていたが、弟さんは大阪に住んでいてすでに亡くなっており、ほとんど手を入れていなかったので背丈以上の笹薮になっています。

笹薮の中を探検していると北の笹薮の西側は切り開きがあり意外な人工物を発見しました。

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何やら木で作った箱で上に波板の蓋がしてあります。さらに西の方にも同じ位の大きさの箱があります。

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こちらの箱の前には扉があって、開けるようになっているようです。
この二つの箱の裏側(南側)は少し高くなっていて小さな丘になっています。

丘の中に入ってみると昼なお暗き藪です。

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かなりの広さがありますが、下草も生えないくらいの暗い森で上を見上げると常緑広葉樹林になっています。

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人の手が入っていないのでこの地方の極相である常緑の照葉樹林になっているのです。いわゆる鎮守の森です。

この森から左に出れば私の管理している山林になります。

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こちらの方は、自然の落葉樹、常緑樹に加えて針葉樹や義父の植えた果樹などで構成されています。
明るくて気持ちの良い森林です。
義父はいい森を残してくれたなと、あらためて感謝する。

この日は探検を含めて1時間半ほどの滞在となった。
義父の遺した人工物を集めてみた。

支えのポール5本とドラム缶。

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鉢、アルミ鍋、それぞれ3つ。ガソリン缶1つ。草刈り機なども使っていたのだろう。

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あらためて敷地を眺めてみる。明るくていい森林になりました。

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山から下りて、天神さんのところに出て閃いた。あの頂上の照葉樹林はまさに天神さん裏側にある。そうすると天神さんの鎮守の森なのだ。石段があり社がありその後ろに鎮守の森(ご神体)が位置しているのだ。

あの森は神社のご神体だったのだ、ということが分かった。だから人の手が入らず、原始の姿が維持されていたのだということを。

こんな形で原始からの神聖な場所が守られていることを知って厳粛な気持になり、里山を後にしたことでした。
ごあいさつ
日々の生活の気づきから人生の成熟を目指しています。

幸せ職場の考え方は、
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