昨日ついに自民党の派閥パー券裏金問題で特捜の強制捜査が入った。
実際、第二次安倍政権になってから自民党はやりたい放題。国民やメディアが丸め込まれていた間に悪辣なことをやっていたもんだ。
しかし、それにしても国民からの信託を得て政治に当たっていた政治家がこれだけ外に出せないようなことをやって平気だったという、その心性には驚く。悪いことをやって何かいいことがあるのだろうか。それが最大の疑問である。
フリージャーナリストの西谷文和さんが自民党政治を批判した対談本を以前読んだが、今の事件が出る前から自民党は完全に狂っていたことがよく分かる。西谷さんの批判の最高潮のフレーズから、
何度同じ過ちを繰り返したら、この国はまともになるのだろう? この国の権力者は決して引き返さない。「やれば負ける」と分かっていながら突っ込んだ戦争。地震や津波が来たら壊れる、と何度も指摘されながら止めなかった原発。東京五輪で大赤字を出しても、計画される二度目の札幌五輪。PCR検査をない、と決めたらガンとしてやらず、反対世論が日増しに高まっても、国葬だけは強行する。
安倍政権が長く続いてしまったので、この国は「縁故資本主義」になった。14回もゴルフをした加計孝太郎の学園だけが獣医学部を認められる。「総理」というヨイショ本を書いた「アベ友」の山口敬之だけは、準レイプ後に逮捕状が取り消され、捕まらない。逆に公文書改ざんを泣いて抗議した気骨ある公務員は自殺に追い込まれてしまう。そして電通の高橋治之に裏から金を渡した企業だけが「オフィシャルサポーター」になれる。
「アベ縁故資本主義」は「お祭り資本主義」でもある。五輪をやれば経済効果バツグン、万博では大阪を活性化、カジノを作れば中国の富裕層がやってきてお金をじゃんじゃん使ってくれる…。みんなウソ、イリュージョンである。8年以上続いた「アベスガ縁故資本主義」がようやく終わって、岸田文雄の「新しい資本主義」が始まった。しかしこれも長男を秘書官に任命する「縁故資本主義」であることが露呈した。やはり政治を自民党に任せておくことはできない。(p177-178)
名調子である。
太平洋戦争、原発、東京五輪、コロナ、安倍国葬と失敗を続けてきたが何も変更しない日本社会。
一体、この伝統はいつになれば、直すことができるのであろうか。
今回の件も単に自民党の問題ではなく、それを許してきたわれわれ国民の問題である、と考えて自分の行動を変える方向に向かなければならないと思う。
だから、自民党の方々にも丁寧に「あんたの考えは間違っているよ」ということを丁寧に優しく教えてあげなければならない。
あれほどの悪事を行ないながら、誤りを直せないというのはよほど精神的に問題のある人々なのだから。