先日は、峰山高原で自生のクリンソウに気づかされましたが、何気なく宍粟ツーリズムガイドのHPを見ていて、ちくさ高原のクリンソウというのが紹介されていたのに気がつきました。
あまり報道されていないので気づかなかったが、実況の写真では美しそうです。
5月28日は、ちょうど天気のよい月曜日ということで時間の制約もなく、ドライブとクリンソウを鑑賞することとしました。

同じ宍粟市といっても千種は遠い。70㌔以上あり峠越えもあるので2時間はかかります。
以前、後山に登ったときは山崎から千種に抜ける県道で行ったが、今回のナビは波賀から入る国道429号線経由の案内が出た。
いつも同じ道も何なのでナビ通りに走ることとする。

5月28日(月)9時過ぎに自宅を出て一宮の道の駅で休憩して波賀から国道429号、峠には立派なトンネルがあって快適なドライブの末、11時過ぎにクリンソウと書いた幟のあがった駐車場に到着。
駐車場の反対側にトイレとキャンプ場があり、気持ちの良い場所だったので、そこで早めのランチにする。
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キャンプ場のテーブルで早めのランチ。おにぎりとアンパン、バナナというカロリー的には十分そうだが、いささか統一性がありません。
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上を見上げればカエデの大きな樹で秋には紅葉もさぞきれいなことでしょう。
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ランチを終わって受付に向かう。
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受付には女性が二人いてガイドを渡してくれる。鑑賞は無料だが寄付は募っているとのこと。寄付は見終えたあとにすることにしてまずは鑑賞することにする。
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クリンソウはお寺の塔の上にある九輪に形が似ているのでつけられたのだという。地元ではクルマソウと呼ばれていたらしい。

鑑賞コースは順路が4つあって、それを組み合わせて回ればいいが受付の女性の話では順路1は距離と起伏があるとのこと。ただし、4つ全部回って2㌔なので全部回ってみることにする。
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入口の看板。
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俳句の小路。地元のみなさんの特選俳句が彫られた句碑がならぶ。後には天然のフジが見頃になっている。標高が高いので開花が遅い。
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道端にさっそくクリンソウがちらほら現れる。
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俳句の小路にそって咲くクリンソウ。でも句碑がジャマしてませんか?
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道のそばにもたくさん咲いています。
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後ろからやってきたツアーの人たちが順路2に向かって流れこんでいったのでわれわれは、そのまま真っ直ぐ進んで順路4に向かう。このコースが順路の流れの逆だったのです。だから常に他の人と出会うということになりました。

湿地にこのように群生して咲いています。周りの樹木もミズナラかカエデの落葉樹ばかりで新緑が美しい。
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順路は小さな傾斜を巡って続いている。
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坂を下ると大群落に出合う。ちょっと幻想的な風景です。
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ツアーのグループが反対方向からやってきて写真を撮ってあげた時に話してみると、大阪からのツアーだそうだ。地元の人間でもあまり知らない場所なのに早くもツアーになっているとは驚きです。それにしても、この後どこに向かうのだろうか。

パノラマ撮影で。
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7つの大きな群落があって、それぞれ七福神の名前がついている。どうして名づけられたかが疑問でした。大きな石が転がっていて、この石にちなんでいるのかな?と推理。
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こちらはさらに大きな群落です。
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寿老人(手前)と福禄寿(奥)が同時に見える場所。撮影用のテラスも設けられています。
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近づいて上から撮るとこんな感じです。
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一つの軸に思った以上にたくさんの花がついています。

群落の眺められるところにベンチがあるのでそこでお茶にします。ドリップコーヒー妻の手造りクッキーとクルミ入りのブラウニー。
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群生地内では飲食は禁止されています。群生地を眺めながらお茶を楽しむ絶好のロケーションです。
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そこかしこに「クリンソウ」の幟が。天狗沼の前で。
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ここからは道を渡って北側に向かい順路2と1のコースに向かいます。ここからが最も長い道のりとなります。

すぐ右手に「大黒天」が。
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この後にも「布袋」「恵比寿」「毘沙門天」とありますが前のコースに比べると規模が小さかったようです。
森の中を散歩して森林浴を楽しみました。

コースの最後は湿性植物園という沼に出る。
現在は、めぼしいものは見られないがミズバショウが咲くという。
受付の女性に「ミズバショウはいつ頃咲きますか?」と聞いたら「鹿に食べられて絶滅してしまいました」とのこと。残念なことをしたものです。
あと、「七福神」の謎については、単に自生地が7つあるから七福神になぞらえた、というだけのことでした。

受付で寄付を少しと係の方にお礼を言って駐車場にもどる。

駐車場から公園を望む。頭を出しているのは後山でしょうか。
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一応、ネイチャーセンターに行ってみる。
何かと思うが早い話スキー場のことでした。
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ゲレンデは二つあるが、2010年にスキーに来たときは確か一つだったように思った。
しかし、夏にスキー場を見ると環境破壊としか見えず、残念な風景です。

道端にはウツギの花がよく咲いている。
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この日は名水用のポリタンを積んできた。コースから山崎の「石水山の御水」が一番アクセスしやすそうなので、集落の代表地点にナビをセットして車を走らせる。

山崎のJAの手前の道を西に入り伊沢川に沿って上流に向かう。伊沢の里を通り過ぎ、伊水小学校を右に見て交差点を左折、下牧谷の集落に入る。散歩している男性に会ったので聞いてみるが子どものときに行ったことがあるがはっきりとは知らないとのこと。橋を渡って次の交差点を右折とまでは分かった。言われたとおり伊沢川にかかる橋を渡って交差点を右折、さらに左折して川ぞいに遡ると、山に入り急な坂となり砂防ダムに行き着く。
これはてっきり間違えたと後戻りし庭の草取りをしている人に聞いたら、その砂防ダムを過ぎて右側とのことでした。砂防ダムまで行ったら見えていたでしょ、とのこと。
なあんだ、ともう一度同じコースを戻ります。
ところが今回は同じ道にゲートがあって閉まっている。
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途中、一台の乗用車とすれ違ったのですが、その車がゲートを閉じていったのでしょう。

下で聞いたとおり、砂防ダムの横の急な坂も登りきるとお堂が見えます。道はその方向に曲がっており、行き止まりは数台停まれる駐車場になっています。
前向きに停めると、後ろの荷物スペースからポリタンを取出して名水を汲んでそのまま積み込めます。

お堂に向かって右側に名水が出ています。
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出口は一つですが元気よく出ているのですぐに一杯になります。

太い杉の幹に架けられた注意札。喜捨のお願いと、環境美化の協力依頼です。
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駐車場から水汲み場までは数十㍍あり、20㌔の水を運ぶのはちょっと骨ですが、
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ありがたいことに水場の近くに台車が置いてあります。
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これで駐車場まで楽ちんです。

あらためてお堂のまわりを見回すとカエデの新緑がきれいです。秋の紅葉もさぞきれいことでしょう。
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相当古くから開けた聖地だったらしく杉の巨木があります。
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さらには、名水の水質検査結果まで。
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自治会の皆さんの熱意を感じます。

お堂の前には、本来の参道で階段があります。
降りてみると、観音堂の縁起。行基が開いたとしている。
「石水山の御水」の効能がつらつら述べられています。
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名水からの水が滝になって流れ落ちている。名づけて「石水之瀧」。
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なかなか見どころの多い「石水山の御水」訪問でした。
今日一日の活動に満足して、帰りにソフトを楽しむ妻。
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