毎年春のお彼岸には妻がおはぎを作る(秋は作ったり作らなかったり妻の状況によって)。
春のおはぎには必ずヨモギを入れる。
大体、お墓参りに行った帰りにヨモギを取ってきて私が前処理している。
そういえば、姉の高校入試の結果を母と私が見に行って(なぜ姉ではなく母と私が見に行ったのかは不明)、合格を知って安心した母はお墓に行って報告しよう、となった。
姉の行った高校は今私の住んでいる場所にあって、墓のある名古山は近い。
墓参りが終わって、山の北にあるバス停に向かう時に母がヨモギを見つけて二人は収穫に没頭した。
その結果、姉への連絡が遅れて、姉に怒られたような記憶がある(そういう事実はなかったのかもしれない)。
学校にも公衆電話があったのだろうが状況が状況だけにさぞ混んでいただろう(これも記憶がない)。
そもそも自分に試験の結果を自分が見にいかないというのがおかしいし。
名古山でヨモギを採るとき、いつもこの時のことを思い出しては、笑いながら妻に話す。
毎年の墓参りは彼岸の入り3月17日(日)の朝食前に行った。
今年のヨモギは生育が遅かったが、採り過ぎて前処理に往生するので今年は少ない目にした。
今年のおはぎは初めて私が自分で全工程をやってみることにした。
あんこを19日の午後に作り、彼岸の中日の20日の朝にご飯を炊いて(もち米1.5合、うるち0.5合)前処理したヨモギを混ぜ込む(搗かない)で丸める。16個でちょうどいい具合の大きさになる。
あんこを乗せて完了。
ご飯の後、近所の独居老人2人に2個ずつ包んで届ける。
喜んでもらえて良かった。
12個残ったが、ほとんどは娘たちのことろへ行くだろう。
私も1つだけ食べたがヨモギの香が春らしくていいものだ。
妻は「おはぎは別腹」というほど好きなのだが、今回は娘たちに回そうと控え目にしているようだった。
彼岸の伝統だが、さほどの手間もかからず楽しいDIYである。これからも続けていこうと思っている。