ロシアとウクライナの停戦協議で進展があったという。
ウクライナがNATOに加盟しないで中立化することについての提案があり、ロシアが理解を示し、ロシアはキエフ周辺の戦闘を縮小するという。
冷戦語の地域の安全保障の枠組み作りのケースとして興味深い。
ロシアとはしては、やみくもに西側の軍事同盟(NATO)が広がり自国の国境を接するというのは許容しがたい、というのはそれなりに理解できる。
そこで、参考になるのがウクライナがフィンランドのような中立的な立場を取るという選択。
ウクライナとしては難しい立場だが、国が難しい場所になるのだから仕方がない。
ここでウクライナが提案しているという多国間の安全保障体制の構築というのは興味深い。
大戦後、日本は講和を急いで部分講和を急ぎ、アメリカと安保条約を結ばされたおかげで、アメリカの属国扱いにされた上、未だにロシアと講和ができていないという道を歩んでいる。
ウクライナの提案はなかなかいいんじゃないかと思ったが、一方では、キエフ周辺でのロシアの侵攻は止まないという報道もある。
ロシアも国際・国内情勢共に時間をかけられる状況にない。早く収束に向けて動くほうがいい結果をもたらすだろう。
戦争もNATOの無制限の拡大も望ましくない。地域での安全保障のあり方について一刻も早く議論を開始するべきだ。
日本の同じでいつまでも「日米同盟」の一つ覚えではなく中国・台湾・朝鮮半島・ロシアを含めた極東地域全体の安全保障の枠組み作りに動き出すべきだ。
これは未だ終わっていない全面講和を実現する(すなわちアジア・太平洋戦争を終結させる)ということになる。