毎回楽しみの姫響の定期演奏会です。今回は、メンデルスゾーンの交響曲第4番イタリアとリムスキー=コルサコフの組曲「シェヘラザード」です。
演奏会チラシ。
いつもながら立派なチラシです。シェヘラザードの語る「千夜一夜物語」の登場人物、シンドバッドの冒険をイメージした帆船です。
一方の、整理券は、なぜかピラミッドがテーマになっています。
「千夜一夜物語」はペルシャのお話なのでエジプトが登場するかどうかは知りません。いずれにしても毎回、念の入ったチラシと整理券です。
11月24日(日)14時開演なので間に合うように妻と自転車で会場に向かう。
いつもの文化センターの巨大な建物。
ロビーに入ると、展示があって、「姫路市文化コンベンションセンター」の建設計画を説明している。
模型もあるが駅の東にできるらしい。
早くも建設が始まり、2021年開館だそうな。
この文化センターの建設が1972年だから建設後40年以上経っているので建て替えをというゼネコンの強い要望があったものだろう。
それにしても、ヨーロッパで文化施設が数十年で建て替えるといったら、なぜと聞かれるでしょう。ウィーンの国立オペラや楽友協会を建て替えると役所がいったら市民が猛反対するし、そもそもウィーン市がそんなことを言い出すはずもない。
考えてみたら、数十年で建物を建て替えるという日本の伝統は異様だ。姫路城や円教寺はなぜ立て替えないの?早い話、建設するときに何百年の建設という信念や気概を持っていないんだろうと思う。
今の市民会館の前にあった公会堂などは何百年先を考えて建てられてという気概が感じられたものだが。
招待状を渡して、入場。プログラムをもらう。
チラシに比べてスッキリしたデザインになっています。
チラシでは「シェヘラザード」、「イタリア」の順番になっていたが、プログラムでは逆にイタリア、シェヘラザードの順になっている。
席は余裕があるが、2階席の一番前で聴くことにする。平土間で半分くらいの入りです。いつもよりやや少ないような。
最初はメンデルスゾーンのイタリアです。フェリックス・メンデルスゾーンは、ユダヤ系の家庭に1808年ハンブルグに生まれる。ドイツの作曲家だが、バッハ、モーツアルト、ベートーベン、ブラームスという本流のドイツ音楽からは少し離れた音楽という印象がある。
ブラームスも1833年に同じハンブルグで生まれるが、後にウィーンに移る。メンデルスゾーンはブラームスよりも15年も早く生まれているがその音楽はブラームスより先の時代を行っていた。
メンデルスゾーンはライプツィヒに移りバッハの復興者となったが、彼の作品は音楽はぶっとんでいた。これもバッハの音楽の普遍性を示しているように思う。
メンデルスゾーンは改宗したがユダヤ人であったことで差別や排斥を受け、死後もナチス時代にも排斥される。
おしくも38歳の若さで亡くなるが、シューベルトの31歳というのもあるので天才には年令は関係ないのかもしれない。後世に残すべきものはきっちり残してくれている。
オーケストラ編制は最小のものでモーツアルトの交響曲と同じような規模です。
前回は弦楽パートの配置を変えていたが(第二バイオリンが右サイド)、今回は以前と同じような配置に戻って(第二バイオリンは第一の横)いました。
軽快な演奏で気持ち良く聴けました。実に清々しい、いい曲だとあらためて思いました。
第二楽章でグスタフ・マーラーの音楽に似た旋律があり、きっとマーラーはメンデルスゾーンを意識していたに違いないと思った。
予習用には、若き日のロリン・マゼールがベルリンフィルを振った1960年の名盤。AIのおかげか信じられないほどのクリアな音質です。
15分の休憩があって、後半のリムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」です。
全曲通して聴いたことがないのでYoutubeで予習。
検索してみると色彩感が豊富な音楽で、アメリカのオーケストラの音源が多い。
多くの候補の中から、フリッツ・ライナーのシカゴ交響楽団の演奏を選ぶ。
これもマゼールと同じ1960年の録音。こちらもクリアな音質で、60年前の録音とは到底思えません。
いまや、過去の名盤が無料で生き返った音質で楽しめます。
この曲では、独奏バイオリンとハープが重要な役割を果たす。ハープは前半からバイオリンの後ろあたりに置かれていたが、奏者が準備時間の最後まで音の調整を行っていたのが印象的だった。考えてみれば、オーケストラはオーボエの音に合わせるが、ハープは、オーボエの音が鳴った時に音が違っていたら直しようがない。
色彩感あふれる音楽を最後まで熱気のある演奏で楽しませてくれました。
管楽器と打楽器の迫力は二階席でも十分伝わりました。
観客の拍手に応えてアンコールはメンデルスゾーン「結婚行進曲」でした。抜群の選曲に毎回感心してしまいます。
楽員たちも腕がなれて熱のこもった演奏で、あまり素晴らしかったので、アンコールでしたがブラボーを叫んでいました。
深まる秋の演奏会、いい音楽に勇気をあたえられました。
演奏会チラシ。
いつもながら立派なチラシです。シェヘラザードの語る「千夜一夜物語」の登場人物、シンドバッドの冒険をイメージした帆船です。
一方の、整理券は、なぜかピラミッドがテーマになっています。
「千夜一夜物語」はペルシャのお話なのでエジプトが登場するかどうかは知りません。いずれにしても毎回、念の入ったチラシと整理券です。
11月24日(日)14時開演なので間に合うように妻と自転車で会場に向かう。
いつもの文化センターの巨大な建物。
ロビーに入ると、展示があって、「姫路市文化コンベンションセンター」の建設計画を説明している。
模型もあるが駅の東にできるらしい。
早くも建設が始まり、2021年開館だそうな。
この文化センターの建設が1972年だから建設後40年以上経っているので建て替えをというゼネコンの強い要望があったものだろう。
それにしても、ヨーロッパで文化施設が数十年で建て替えるといったら、なぜと聞かれるでしょう。ウィーンの国立オペラや楽友協会を建て替えると役所がいったら市民が猛反対するし、そもそもウィーン市がそんなことを言い出すはずもない。
考えてみたら、数十年で建物を建て替えるという日本の伝統は異様だ。姫路城や円教寺はなぜ立て替えないの?早い話、建設するときに何百年の建設という信念や気概を持っていないんだろうと思う。
今の市民会館の前にあった公会堂などは何百年先を考えて建てられてという気概が感じられたものだが。
招待状を渡して、入場。プログラムをもらう。
チラシに比べてスッキリしたデザインになっています。
チラシでは「シェヘラザード」、「イタリア」の順番になっていたが、プログラムでは逆にイタリア、シェヘラザードの順になっている。
席は余裕があるが、2階席の一番前で聴くことにする。平土間で半分くらいの入りです。いつもよりやや少ないような。
最初はメンデルスゾーンのイタリアです。フェリックス・メンデルスゾーンは、ユダヤ系の家庭に1808年ハンブルグに生まれる。ドイツの作曲家だが、バッハ、モーツアルト、ベートーベン、ブラームスという本流のドイツ音楽からは少し離れた音楽という印象がある。
ブラームスも1833年に同じハンブルグで生まれるが、後にウィーンに移る。メンデルスゾーンはブラームスよりも15年も早く生まれているがその音楽はブラームスより先の時代を行っていた。
メンデルスゾーンはライプツィヒに移りバッハの復興者となったが、彼の作品は音楽はぶっとんでいた。これもバッハの音楽の普遍性を示しているように思う。
メンデルスゾーンは改宗したがユダヤ人であったことで差別や排斥を受け、死後もナチス時代にも排斥される。
おしくも38歳の若さで亡くなるが、シューベルトの31歳というのもあるので天才には年令は関係ないのかもしれない。後世に残すべきものはきっちり残してくれている。
オーケストラ編制は最小のものでモーツアルトの交響曲と同じような規模です。
前回は弦楽パートの配置を変えていたが(第二バイオリンが右サイド)、今回は以前と同じような配置に戻って(第二バイオリンは第一の横)いました。
軽快な演奏で気持ち良く聴けました。実に清々しい、いい曲だとあらためて思いました。
第二楽章でグスタフ・マーラーの音楽に似た旋律があり、きっとマーラーはメンデルスゾーンを意識していたに違いないと思った。
予習用には、若き日のロリン・マゼールがベルリンフィルを振った1960年の名盤。AIのおかげか信じられないほどのクリアな音質です。
15分の休憩があって、後半のリムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」です。
全曲通して聴いたことがないのでYoutubeで予習。
検索してみると色彩感が豊富な音楽で、アメリカのオーケストラの音源が多い。
多くの候補の中から、フリッツ・ライナーのシカゴ交響楽団の演奏を選ぶ。
これもマゼールと同じ1960年の録音。こちらもクリアな音質で、60年前の録音とは到底思えません。
いまや、過去の名盤が無料で生き返った音質で楽しめます。
この曲では、独奏バイオリンとハープが重要な役割を果たす。ハープは前半からバイオリンの後ろあたりに置かれていたが、奏者が準備時間の最後まで音の調整を行っていたのが印象的だった。考えてみれば、オーケストラはオーボエの音に合わせるが、ハープは、オーボエの音が鳴った時に音が違っていたら直しようがない。
色彩感あふれる音楽を最後まで熱気のある演奏で楽しませてくれました。
管楽器と打楽器の迫力は二階席でも十分伝わりました。
観客の拍手に応えてアンコールはメンデルスゾーン「結婚行進曲」でした。抜群の選曲に毎回感心してしまいます。
楽員たちも腕がなれて熱のこもった演奏で、あまり素晴らしかったので、アンコールでしたがブラボーを叫んでいました。
深まる秋の演奏会、いい音楽に勇気をあたえられました。