5月11日の水曜日。母のデイサービスの日なので、晴れていればハイキング、天気が悪ければ別メニューで別居生活でも妻との交流を図っている。

この週は予報どおり朝から雨。天気が悪い場合は、私が別メニューを考えて妻に提案することになっている(もっとも、天気でハイキングの場合も私がコースを提案しているのだが)。

この日は、9時に母をデイサービスの迎えの車に乗せて、片づけをして自宅に向かいお茶にする。この日は雨なので歩いて行く。

この日も甘いお菓子がたくさんあって、妻の点てたコーヒーとお菓子をたくさん食べる。
私は、母の様子を話すが、この一週間は母が隣町のTERUちゃんのところを訪問したり、近所のNさんが再三母を訪問したり、親戚のJUNさんが久しぶりに新茶を持って来てくれたことなどを話す。すべて、私が外出中の出来事である。最近、母の元気回復にしたがい単独外出や訪問客が多い。
思えば90歳を過ぎてこれだけアクティブな行動をしている老人は近所にいないが、母はいつも自分より不幸な人間はいない、ということを繰り返している。

お茶が終わるころ、ランチに以前から気になっている古い店のHAMAか新北京のランチはどうかと、提案する。外食の少ない私にしては珍しい。

HAMAはいわゆる昭和の中華料理屋で、私は以前から何度か妻には提案していたのだが、妻は汚い店だと言ってずっと拒否してきた経緯がある。
ネットで口コミを調べて妻に伝えると、じゃあ今回は、行ってみようかという回答。お茶のお菓子でお腹は一杯なので13時頃に行くことにしてそれまで時間をつぶす。

午後には雨も止み、私のドラッグストアでの買物を妻が自転車に乗せ二人で歩いてお店に行く。
周辺には最近、結構流行っている新しいラーメン屋や洋食店があるがHAMAは昔と変わらず、流行るでもなし廃れるでもなしにサスティナブルに営業を続けている。

初めて店に入ると先客がカウンターと小上りに数人。調理場に男性一人、ホールの女性一人のご夫婦と思しき経営陣だ。
品書きが調理場の上にかかって、本箱に雑誌やマンガ本が並ぶ、懐かしい昭和の食堂である。

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手書きのメニューを渡される。餃子は5個と10個の料金が書かれているが、「6個でもいいですか?」と聞くと「5個以上いくつでもどうぞ」とのうれしい回答。
こういう融通の利く店、これも昭和的でいい。

初めての店ということで実は注文は実は決まっていて、天津飯と豚骨ラーメン(この店では九州ラーメンと呼んでいる)と餃子6個を頼む。

最初にラーメンが出て来る。

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濃厚な豚骨スープにチャーシュー2枚。スープは見た目よりあっさりでついついスープを吸ってしまう。チャーシューも口に入れればとろけるばかりの絶品。妻と半分分けする。

次の餃子は小さめ。

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いつも家で作る餃子は実だくさんなのでそれと比べると感動が少ない。
口コミでは高い評価なのだが、私にとってはそれほどではない。

最後に出てきた天津飯。これこそが私の期待していた品。お姉さんが気を利かせて取り分けのお皿も用意してくれました。フワフワの卵と溢れんばかりの餡、見た目からして美味が保証されたような姿。

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最初からきっちり二等分する。

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口に入れると、卵の煮え方が理想的。こんな近くに中華の名店があったのにスルーしていたとは。

支払の時に感謝を述べ、調理師さんにもお礼を言って満足して店をでる。妻は駅前に用事があるとのことで実家まで一緒に歩いて行く。

実家の前で妻と分かれる。ドラッグストアでの買物を片づけ、私は読書に出かける。

夕方に帰って夕食(圧力鍋で無水の(肉の代りに大豆の)肉じゃが)を作るが胃もたれで食欲が湧いてこない。やはりラーメンのスープの飲み過ぎだ。

夕食は少量にした。お腹を減らした母は何も言わずにバクバクと食べてくれた。母はいつもデイサービスからは疲労困憊して帰ってくる。
家ではわがまま放題だが、施設ではそうはいかないので気づかれするのだろう。いい加減人の目を気にするのもほどほどにすればと思う。