今年は兵庫県政150周年ということで、その一環として7月14日~16日の間に博物館や美術館が無料開放されます。
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ということで、いい機会なので地元でありながら今まで行ったことのない博物館に行ってみることにしました。
その博物館とは、姫路文学館です。
7月12日(木)妻がコーラスの練習から帰ってきて軽くお茶を飲んでから歩いて出かける。

入口の案内。
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企画展「いわむらかずおの世界」が開催中です。夏季大学とかエッセイコンクールとかのイベントのポスター。

それより立派な玄武岩の柱に驚かされました。

建物は南館と北館に分かれていて左が南館、右が北館になります。
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池とカスケードが流れていて、ちょっとミュンヘンのノイエ・ピナコテークの雰囲気に似ている。
ちなみに設計は、安藤忠雄さんとのこと。

南館に入ってすぐ右にカフェがあって、ご近所らしき女性たちで結構賑わっている。

南館受付を左にゆくと司馬遼太郎記念室があります。司馬さんの家は姫路の英賀の播州門徒だったとのことです。たしかに「播磨灘物語」などを読むと播州人に対する共感を感じます。
左端に司馬さんによる「思無邪」の軸がありました。司馬さんの好きな言葉だったそうですが、「論語」の中でも私も好きな言葉の一つです。

さらに左に進むと「よいこの部屋」。現在企画展のいわむらかずおさんの「14ひき」の体操のおおきなスクリーンがあります。
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グルグル回って階段を上がると、2階に出る。図書室があり地元にゆかりのある文学者たちの著書が並べられている。
地元に関する本もたくさんあるのでいったん読み始めると時間が経つのをわすれるほどです。
見回すと妻の姿が見当たらなかったのですが彼女も座り込んで本を読んでいましたが、真ん中に1階の司馬遼太郎記念室の真ん中の本棚が上に突き出しているのでその影に隠れていたのでした。

南館を出て北館に向かう。北館は姫路の歴史と地元ゆかりの文学者たちの紹介は中心となっています。
私の興味をひいたのは「播磨国風土記」の記述です。
たとえば「十四の丘」など。
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風土記のおかげで地名で奈良時代から残っていることが確認できますが、これは大いに興味を引きます。この解明も私の課題の一つです。

北館2階では和辻哲郎コーナーというのがあります。和辻哲郎も地元出身の哲学者ですが、今のところ私の課題のリストには入っていません。

お隣の企画展では「いわむらかずおの世界」展を開催中ですが、こちらは有料(7百円)でパス。

北館の奥にはさらに「望景亭」という立派なお屋敷があります。
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地元で財をなした実業家濱本八治郎の別邸として大正時代に竣工した和洋折衷の建築で、日本庭園と茶室を備える。賀陽宮恒憲王(かやのみや つねのりおう)が姫路の騎兵第10連隊長だったときにはここに居住していたとのこと。
賀陽宮は姫路が好きだったらしく3度も姫路に赴任してきたらしい。

とにかく大きな屋敷です。

洋室があるが、こんなところで読書すれば気持ちがいいだろう。また秋に来てみたらと思う。
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大広間。
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大広間から眺めた庭。
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縁側と広間との段差が半端ないほど大きく、広間で宴会で酔って縁側に出ようとすると誤ってコケるのが目に見えるようです。

茶室もありますが、これも大きな部屋でたくさんのお客さん用のものです。欄間の細工がこれも半端ないものでした。
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縁側の仕切り戸にもそれぞれ立派な絵が描かれています。
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縁側から見た文学館の建物。
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いろいろ意見もあろうが、和洋の調和というのは難しいということがよく分かります。