母の見守りの関係で丸一日出かけられるのは月曜日だけだが、実家を訪問するのは14時から15時頃なので天気に誘われ近場の峰山高原に出かけることにした。

5月22日(火)9時半にナビに峰山高原をセットして車を走らせる。
わが家の庭も最高の季節を迎えました。
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昨年11月12日に峰山高原を訪れたときは、すでにミズナラの森は葉を落とし初冬の様相でしたが、その風景がとても印象的で新緑の時期に是非訪れたいと思っていました。

1時間半のドライブで峰山高原の駐車場に到着。昨年冬に完成したスキー場のリフトの前で。
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大型のゴンドラでないだけまだましだが、とにかくリゾート開発とはものものしいものです。
まず、暁晴山(ぎょうせいざん)に登ります。有名な山ですが私も妻も初めてです。
アプローチは神河町からだが、頂上は市境になっているせいか宍粟の50名山に入っています。
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駐車場から30分もあれば登れそうです。
アンテナの点検用の舗装した道を歩いていくのですがそこに至る山の風景は悲惨の一言に尽きるありさまでした。
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スキーゲレンデのためか森の木は切り倒され禿山になっています。山が悲鳴を上げているのが聞えるようです。
ところが、禿山の周辺にある林の中は天国です。
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遅ればせにフジが咲いています。
上を見上げればカエデの新緑の中、快晴の空が顔を出しています。
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舗装道を歩いていると妻のケータイに電話。実家の近所の人から母がファックスの調子が悪いので問い合わせたらしい。
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どうせ午後に行くことになっているので、その時に話を聞けばいい話ですが、ケータイがあるおかげで拘束されているような気がします。
こんな山の中まで電波が来ていることにほとんどの人が違和感を感じないことに逆に私は違和感を感じる。
妻がその人に私がケータイを持っていないということを伝えると、信じられないといった反応だったそうですが、私にとってはフツーなのですけど。

暁晴山への道はすべて舗装道です。
車両用のゲートがあるが、その横を通過する。
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ちょうど上からアンテナ施設の点検が終わって下りて来る車両に会ったので、登らせてもらいます、と伝えたが返事もなくゲートを開ける作業に向かっていきました。こういう余裕のない人が増えていっています。

緩やかな登り道は杉の林と通り抜けていきます。
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10分ほどで頂上(標高1,077㍍)に到着。
一等三角点の標石。
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頂上で自撮り。
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抜けるような青空でアンテナ施設以外は360度の展望です。
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下山中、禿山を見ているのもつらいが、反対側の山の斜面に目を向けるとウツギの花が大分膨らんできている。フジとウツギがほぼ同じ時期に咲くというのも面白い。
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下山のあとは、ホテルの前に広がるミズナラの森を散歩する。
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いつまでも禿山にしておくつもりかどうか分かりませんが、痛々しい限りです。

森の中に入ると救われたような気持ちになる。
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ピンクのきれいな花が咲いているのでサクラソウかと思っていたが、よく見るとクリンソウでした。わざとらしく咲いているのでサクラソウを植えたのかと思いましたが、どうやら自生のクリンソウらしい。

映画のロケ場所まで歩いていく。
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小川の水路を整備して真っすぐになっている。整備前はもっと蛇行してクリンソウもいろんなところに自生できたに違いない。ところが人間により多く見せようとして径をつけ小川を作り直しで森は破壊されつつある。
ロケ地周辺も大きな広場になっている。多くの樹が引っこ抜かれたのだろう。
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気持ちの良い新緑の下の木漏れ日の中のベンチでランチとお茶にする。
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目の前には高い樹にからまったフジがきれいな花を咲かせている。
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ランチとお茶を楽しんだあと、帰り道でもクリンソウの小さな群落を見つけた。特に保護もしてないが、このままでは絶滅するのじゃないだろうか。
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ホテル・リラクシアの中庭もきれいなのでちょっと覗いてみる。
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ハンモックもセットしてあり、すでに夏モードです。

帰宅して自転車で実家に向かう。
FAXで一体何があったのか聞いてみると、いったん送って、原稿をしまい込んだらしいのですが、しまったことを忘れてしまいパニックに陥っていたようでした。
それでボケたボケたと大騒ぎしていたのです。